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Amazonの物流業界進出、iPhone関税による値上げ回避、そしてもう1つ。

Daisuke Sadamori

最終更新日: 2019.12.22

インスタントラーメンを待っている間に読み終わる、重要なテック・トレンド。見逃してしまったあなたにお届けします。

 

今週のピックアップ

 

1.Amazon、物流業界への本格的進出

アメリカの証券会社のMorgan Stanleyによると、Amazonはアメリカ国内の自社で取り扱う製品の配達のなんと50%を自前で行っているそうです。

 

そして50%というのは、年間の取り扱い数で25億個

 

ちなみに、日本最大の物流会社であるヤマト運輸の取扱数は※18.4億個、国全体で42億個です。

 

つまりAmazonは物流ビジネスだけでも超巨大な企業なのです。

 

もちろん規模だけでなく成長率も桁違い。Amazonの自前配達率は2018年度の約20%と比較すると、単純計算で250%です。

 

ここまで恐ろしいほどのスピードで取扱数が2019年に増えた理由は、アメリカでプライムの配達日が2日から1日変わったから。国土が日本の26倍もあるアメリカで1日で配達というのは普通では考えられないスピードですね。

 

日本でも最近Amazonによる配達が始まっているので、日本の物流業界に嵐が吹き荒れること間違いないです。

 

※国土交通省の2017年のデータより。

https://www.mlit.go.jp/common/001252227.pdf

 

 

2.iPhone、関税による値上げを回避

アメリカ時間の12月13日に2018年から続く世界の2大経済のアメリカと中国の貿易摩擦に関して第1段階の合意に達したという会見が行われました。

 

12月15日に日本でも大人気のiPhoneに15%の関税がかけられる予定だったので、ひと安心。

 

「アメリカの関税は日本には関係ない」と思うかもしれませんが、Appleはアメリカの会社です。

 

Appleの売り上げの50%以上を占めるiPhoneが最大の市場であるアメリカで値上げされれば、日本を含む他のエリアもとうぜん影響を受けるでしょう。

 

15%の関税がかかれば、日本円で約11,000から16,000円の値上げ、またはAppleの利益率がその分だけ下がっていたことになります。

 

2020年は5Gに対応したiPhoneが発売予定です。このまま貿易摩擦が収束し、値上げなしの販売となることに期待したいですね。

 

 

3.Amazon, Apple, Googleスマートホーム標準規格の統一へ

みなさんは、AlexaやGoogle Homeなどのスマートスピーカーを使っていますか?

 

アメリカのニュースメディアのNPRの2019年のレポートによると、アメリカの大人(18歳以上)の20%以上がスマートスピーカーを所有しているそうです。

 

そんな大人気のスマートスピーカーですが、「スマート」とされる部分は電球や扉のロックなどのスマートホーム機器との連携です。

 

現在は、Alexaの通信方法、Google Homeの通信方法など少しづつ採用されている技術が異なるため、スマートホーム機器の購入のとき対応する規格の確認が必要になります。

 

実際、筆者は以前 Ikeaのスマートホーム機器の購入を検討していましたが、AlexaにもGoogle Homeにも未対応だったため購入を見送ったことがありました。

 

今回このような問題に対応するために、Amazon, Apple, Googleの3社が他の業界団体や企業と立ち上げたのが、「Project Connected Home IP」という団体です。

 

Googleによると、もっとも普及しているIP(インターネット・プロトコル)をベースにWi-Fi、Bluetooth Low Energy、Weave、Threadなどの技術が規格に盛り込まれる予定だそうです。

 

規格の草案が発表されるのは2020年末ですが、Appleが自社のスマートホーム技術の「HomeKit」の一部をオープンソース化するなど団体の参加企業の活動は早くも活発化しています。

 

 

以上今週のテックニュースでした。

 

それではまた来週お楽しみに。

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Daisuke Sadamori

デザイン・テクノロジー・データの3つが大好きなデジタルコンサルタント。 日々の生活や仕事の中で、この3つをどうやってうまく使っていくかを常に模索しています。

ついでに料理は作るのも食べるのも好き。最近のお気に入りは、低温調理と常備菜。ちなみにエスプレッソマシンは全自動。

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