選択肢がありすぎてどれを選んでよいかわからない。
場合によっては嬉しい悲鳴にも聞こえますが、暇なときにちょっと動画配信サービスでドラマを見るというときには意外と厄介な問題です。暇だからと言ってつまらないドラマや映画を見て時間を無駄にしたい人はいませんから。
特に海外ドラマの場合数も種類も日本のドラマより桁外れに多いのに、情報は少ないので選びきれないという方は多いでしょう。
そこで、海外生活の長かった筆者が実際に見ておもしろいと思った海外ドラマを厳選して紹介しようと思います。
ただし、いわゆるランキングサイトのようにより多くの平均的な人が喜ぶようなチョイスはしていないため、がっかりする可能性大です。そのかわり、紹介するドラマの中で1つでもおもしろいと思えば、その他のドラマも楽しめる可能性はかなり高いはず。
ドラマのテーマは雑多ですが、基本的に主人公の専門知識・能力を使って問題を解決していくところが共通しています。紹介する順番は、おすすめ度よりも頭を使わずにボーっとした状態でも楽しめる順です。疲れているときは最初の方のドラマを、集中して見たいときは最後の方のドラマがおすすめ。
それでは、1つづつ紹介していきます。ネタバレは無いように書いているので、その点は安心してください。
ビッグバン★セオリー
アメリカ特有のシットコムと呼ばれる観客の笑い声がバックグラウンドから聞こえてくるコメディ。
人付き合い、特に女性が苦手な理論物理学者の2人と隣に引っ越してきたちょっとおバカなブロンド美人が繰り広げるの日々の生活をコミカルに描かれています。
世の中の人がもつステレオタイプを強調することで笑いをとるシニカルな笑いが満載です。アメリカでは「ブロンド=おバカ」というステレオタイプがあるということを知っておくと話がより分かりやすいでしょう。
また、主人公たちは科学者なので理数系のネタも満載なので、科学やテクノロジーが好きな方なら絶対に笑えます。通常のキャストに加えて、現実世界の科学者やテクノロジストが登場するエピソードにも注目。
例えば、物理学者の故スティーブン・ホーキングや電気自動車のTeslaの代表取締役のイーロン・マスクなどが出演しています。
メンタリスト/THE MENTALIST
人の動きや話し方から他人の心の中を正確に探ることができるパトリック・ジェーンとカルフォルニア州のFBI捜査官たちの犯罪捜査ドラマ。
このドラマのおもしろさはなんと言っても主人公のキャラクターです。
超がつくほど図々しいし、指示は無視するわで周りは振り回されっぱなし。特に印象的なのが、犯罪被害者の家に入ってキッチンで勝手にお茶を入れて飲むところ。そんな無茶振りと犯人につながる手がかりを誰よりも早く見抜く鋭い観察・推理力のギャップが魅力です。
キャラクター以外のおもしろさは、ジェーンの宿敵の連続殺人犯の情報がシーズンを追うごとに少しづつ明らかになっていく点です。一度見始めると犯人がどういう人物であるか確かめるまでは、やめられません。
各エピソードは、難解な推理を焦点に当てた話というよりは、主人公が犯罪現場でどのようなモノ・人・行動に注目して結論を導いたのかがメインです。あまりグロいシーンもないので、男女ともに楽しめます。
スーツ/SUITS
ニューヨークの法律事務所で働くやりて弁護士のハービィーと天才フリーターのマイクが法律の知識を使って様々な問題を解決していくストーリー。
このドラマの特徴は法廷シーンがとっても少ないこと。実際の裁判になる前に和解に持って行ったり、訴えを取り下げさせるために準備するシーンがほとんど。法律よりも人間同士の駆け引きの部分を描いたシーンが多いため、法律的な詳細に集中しなくても楽しめます。
舞台がニューヨークの一流の弁護士事務所ということで、撮影シーンで使われるインテリにも注目。事務所では、ミース・ファン・デル・ローエやイームズデザインの美しい家具がさりげなく使われています。また、主人公のハービーの自宅マンションの広さが尋常じゃないです。
その他にもクライアントの中にバスケの神様マイケル・ジョーダンが入っているなどちょっとした小ネタもチョコチョコ登場します。セリフの中でさらっと流れるだけのときもあるので、見逃さないように要チェック!
ブレイキングバッド
ガン宣告を受けたマジメな高校の化学の教師が犯罪に手を染めていく(Break badする)ストーリー。
話がおもしろいところは、化学の先生が本気で犯罪を企てるとどうなっていくかということ。チンケな犯罪者では思いつかない方法で、犯罪を犯すというよりもマネージメントしていきます。主人公が犯罪に慣れていくプロセスの中で家族や同僚との関係がどのように変わるのかというところも見どころです。
このように書くとシリアスな犯罪ドラマなのかと思うかもしれませんが、主人公の犯罪パートナーが憎めないおバカちゃんキャラなので笑いを誘う部分もありです。性格的にはまったく正反対の2人の絶妙な関係が、話の流れを大きく変えていくのでその点も注目。
ストーリーとは関係ありませんが、ブレイキングバッドはオープニングもなかなか凝った作りになっています。実際に見ていただくのがよいので詳細は省きますが、ヒントは化学の周期表。ついGoogle検索して確認したくなるはずです。
ビリオンズ
ヘッジファンドとアメリカの連邦検事局との戦いを描いたドラマ。
このドラマのおもしろさのポイントは【情報】です。
視聴者をあっと言わせる洗練された方法で情報の収集・分析・コントロールを行い、ヘッジファンド同士、または連邦検事局が入り乱れてやりあいます。映画と違いテレビドラマでは投資関連をテーマとする内容は少ないので、この分野に興味がある方には貴重なシリーズ。
マイケル・ダグラス主演の『ウォール・ストリート』やケビン・スペイシー主演の『マージン・コール』を楽しめた方なら、このドラマはかなりおすすめ。かなりはまるはずです。
ちなみに、エピソード1の最初は金融とは関係ない部分で強烈なので子供がいる家庭では要注意。
ペーパーハウス
スペインで繰り広げられる犯罪グループの華麗な強盗を描いたドラマ。
このドラマの魅力は、驚くほど綿密に練られた計画と強盗集団のメンバーのキャラの描写です。
強盗の計画自体も大胆でおもしろいのですが、各キャラクターの弱い部分が露呈しミスを犯したときのバックアッププランが最高。「そのミスは致命的!」と視聴者に見せハラハラさせたところで、想像していなかった方法で挽回するんです。詳細はネタバレするので書きませんが、驚きのシーンがまっています。
キャラクターの性格や過去のストーリーも計画に組み込まれているため、それを描写するシーンも素晴らしいです。ハリウッド映画と違い有名な俳優のイメージが登場人物たちに投影されないので、視聴者は俳優の演技のみに集中できます。そして、その演技から感じ取る登場人物たちの性格と起こしそうなミスが絶妙にマッチ。
かなり完成度の高いドラマとなっています。
ハウス・オブ・カード野望の階段
動画配信サービスで有名なNetflixの人気を押し上げた、Netflixオリジナルシリーズのアメリカの政治ドラマ。
主人公のケビン・スペイシーと妻役のロビン・ライトが現代のアメリカの政界で活躍する話がリアリティをもって描かれています。
「政治」と聞くだけであくびが出てしまう方もいるかもしれませんが、このドラマの醍醐味はキャラクター同士の華麗な駆け引きです。現実の社会と同じように、政治家だけでなく様々な関係者が自分の意志で行動し、その1つ1つの行動が影響しあって大きな流れを作っていきます。
ストーリーも最高におもしろいのですが、主人公が話しの中でどの様に考え・感じているのかを視聴者に直接語りかける構成になっている点も見逃せません。ケビン・スペイシーが直接自分に語りかけているようになるので、かなりストーリーに引き込まれます。
また、政治ドラマというだけあって、現実に起こった話がうまくストーリーの中に取り込まれているのがもう一つの魅力です。日本のドラマは放映されるときのスポンサーの意向により現実の社会を描くのに様々な制限がかかりますが、Netflixオリジナルというだけあって描写がとってもリアル。話がスーッと頭に入ります。
俳優も上記に述べた2人以外にも、2018年でアカデミー賞でGreen Bookで助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリもコンサルタント役で出演しているので注目です。
まとめ
イッキ見したくなる定額制動画配信サービスで見れる海外ドラマを紹介しました。
見てみたいと思う動画はありましたか?
どのドラマも主人公たちの職業が異なるだけでなく、ストーリーもまったく異なりますが、知性をくすぐるという点で共通しています。仕事で疲れて帰ってきたときには最初の方に紹介した軽いタッチのドラマがピッタリ。ただし、見過ぎで次の日に寝坊しないように注意。
後半に紹介したドラマは集中して見れるときにどうぞ。細かい部分も見逃さないように見るとより楽しめるでしょう。
最後にどの動画配信サービスで紹介した海外ドラマが楽しめるのかを表にしたので、参照ください。プライムビデオとHuluは比較的高頻度で見れる動画が変わるのですでに見れなくなっている可能性もあります。
邦題 | Netflix | Amazonプライムビデオ | Hulu |
ビッグバン★セオリー | 〇 | 〇 | 〇 |
メンタリスト | 〇 | ||
スーツ | 〇 | 〇 | 〇 |
ブレイキング・バッド | 〇 | 〇 | 〇 |
ビリオンズ | 〇 | x | x |
ペーパーハウス | 〇 | 〇 | x |
ハウス・オブ・カード | 〇 | x | x |