第2世代のiPhone SEのメインイメージ

第2世代のiPhone SEは超お買い得なスマホ

Daisuke Sadamori

最終更新日: 2020.04.20

スマートフォンが巨大化する流れの中でコンパクトなサイズで意外と人気のあった2016年に販売されたiPhone SEの第2世代がリリースされました。

 

小さいiPhoneが復活するのを期待していたユーザーには残念なお知らせですが、第2世代のiPhone SE(以下iPhone SE2)はiPhone 8と同じ4.7インチサイズ。

 

生体認証についてもTouch IDが搭載されたので、見ためはiPhone 8そのもの。最新のiPhone 11のような興奮するような新し機能もありません。

 

しかし、このiPhone SE2は、税抜き価格が5万円を切るかなりお得なiPhone。通常安い製品は、安いAndorid携帯を見ればわかるようにゴミが多いのですが、iPhone SE2はユーザーが望むポイントをガッチリ押さえています。

 

機種変更を考えている方に参考になるように、安めのiPhoneとして売られているiPhone 8・iPhone XRと比較してどの点が変更されたのかを解説します。

 

iPhone SE2でアップグレードされたのは、以下の4つ。

 

  • チップ(CPUなど)
  • カメラ機能
  • 無線機能
  • 記憶容量

 

1つずつ詳しく見てきましょう。

 

チップ

iPhone SE2には、iPhone 11シリーズ(Proモデルを含む)に搭載されている最新のA13 Bionicチップが搭載されました。

 

つまり、見た目はiPhone 8ですが、処理速度は値段が2倍以上するiPhone 11 Proと同じということ。アップルのAシリーズのCPUは毎年更新されるので、A13 Bionicチップは、2017年に発売されたiPhone 8に搭載されているA11 Bionic、2018年発売のXRのA12 Bionicよりも圧倒的に高性能です。

 

処理速度と聞くと「アプリが早く起動する」というようなことを想像するかもしれませんが、もっとも重要なのは次の項目で解説する最新のカメラ機能に対応できるようになったことです。

 

また、人工知能の機械学習に使われるNeural Engineも最新の第3世代のモノが搭載されたので、AR(拡張現実)やSiriの機能が強化されることも期待できます。

 

ただ、チップに関しては少し残念な点も。

 

iPhone 11に新しく搭載された室内GPSとも言われる空間認識のためのU1チップが搭載されなかった点です。U1チップは2020年後期に販売が噂されている所有品に取り付けて使うAirTagとの連携に利用される可能性が高いため、一部の機能が限定されるかもしれません。

 

カメラ機能

iPhone SE2に搭載のカメラのハードウェアは、iPhone 8とまったく同じ。12メガピクセルの広角カメラと7メガピクセルのFaceTime HDカメラが搭載されています。

 

ちなみに、高級なiPhone 11シリーズは、広角カメラ以外にも超広角や望遠レンズを搭載。レンズの数が値段の違いに大きく影響しています。

 

ではカメラ機能に関して何が変更されたのかというと、ソフトウェアです。先に紹介したCPUのアップグレードにより処理速度がアップしたため、iPhone 11に搭載されている最新の写真・ビデオ撮影機能が使えるようになりました。

 

具体的には、次のとおりです。

 

  1. ボケ効果
  2. ポートレートライティング
  3. スマートHDR
  4. 動画のHDR
  5. ステレオ録音
  6. ビデオ手ブレ補正
  7. QuickTakeビデオ

 

最初の3つの機能を簡単に言えば、プロが照明器具と一眼レフカメラを使って撮影していたような写真が簡単に撮れる機能。iPhone 8と違い、iPhone XRには、ポートレートライティングやHDR機能が搭載されていますが、iPhone SE2の機能のほうがより高性能です。

 

次の3つは、より良い動画をとるための機能。HDRは色をより鮮やかに表現し、ステレオ録音は臨場感のある音を録音できます。手ブレ補正は、名前の通り手持ち撮影のときの画面の小さな揺れを防ぐので、動画撮影では重要な機能でしょう。

 

最後のQuickTakeビデオは、写真撮影モードからモードを切り替えずにシャッターボタンの長押しで動画をすばやく撮る機能です。シャッターチャンスを逃さないので、地味に便利。この機能は、iPhone 8にもiPhone XRにも搭載されていません。

 

無線機能

iPhone SE2は残念ながら5Gネットワーク対応ではありませんが、iPhone 8やiPhone XSなどに搭載された無線機能よりも確実に進化しています。

 

おそらく1番影響が大きいのが、デュアルSIMに対応したこと。海外にでかけたときは、日本のSIMカードはそのままに現地のSIMカードを差し込んですぐに使えます。人によっては、キャリアのSIMと格安SIMの両刀使いというのもあるかもしれません。

 

また、最新の無線規格であるWi-Fi 6に対応したことも見逃せません。Wi-Fiを使って動画の視聴をするときよりスムーズにストリーミングできるようになるでしょう。携帯のネットワークも同じ4Gではあるものの、より速い処理速度のアンテナが搭載された点もプラスです。

 

Apple Payで交通電子マネーのSuicaを使っている方にはさらなるボーナス機能も。

 

「予備電力機能付きエクスプレスカード」機能が搭載されたので、iPhoneの電源が切れて赤い充電ロゴが表示された状態でもSuicaが使えます。

 

これで充電が少なくなっても安心して電車に乗れますね。

 

ちなみに、予備電力機能付きエクスプレスカード機能は、iPohne XRも搭載しています。

 

記憶容量

iPhone SE2は、以前からある64GB、128GBに加えて256GBの容量のモノが新しく用意されています。

 

iPhoneを仕事で使う場合、カメラ機能などよりも容量が重要になることもあるのでうれしい変更かもしれません。

 

まとめ

新しく発売されたiPhone SEについて、iPhone 8およびiPhone XRと比較しながらアップグレードされた点について紹介しました。

 

ハードウェアに関して大きく変わったのは、iPhoneの頭脳であるチップです。処理速度が飛躍的にアップしたことで、カメラのハードウェアを変更せずにソフトウェアのみでカメラの機能をアップグレードしています。この価格で一眼レフカメラに匹敵する写真や動画が撮影できるというのは本当におどろきです。

 

無線機能については、デュアルSIMおよび、Wi-Fi 6に対応しただけでなく、予備電力機能付きエクスプレスカード機能を搭載したのはすばらしい。

 

形状およびハードウェアが基本的に古いiPhone 8と同じため目新しさはありませんが、値段が圧倒的に安いので、かなり購入しやすいiPhoneでしょう。iPhone SE2は、日本でさらなるiPhoneユーザー数を増やすきっかけになるかもしれませんね。

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Daisuke Sadamori

デザイン・テクノロジー・データの3つが大好きなデジタルコンサルタント。 日々の生活や仕事の中で、この3つをどうやってうまく使っていくかを常に模索しています。

ついでに料理は作るのも食べるのも好き。最近のお気に入りは、低温調理と常備菜。ちなみにエスプレッソマシンは全自動。

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